天狗草紙は、鎌倉末期を代表する絵巻物のひとつです。
幕府の保護を受けた僧徒の多くが我執驕慢であることに嘆き、天狗道に堕ちた姿を描くことで、
当時の仏教界を批判しています。
天狗は、古くは「日本書紀」にも登場しますが、鎌倉時代では、世を乱し、人々に災いをもたらす
邪悪なものと考えられていました。
天狗草紙は、全7巻からなり、本学は「園城寺巻」(カラーコロタイプ)を所蔵しています。
詞書は、上下に雲を重ねた模様のある料紙で、他の巻とは異なっているところが特徴的です。
※毎月、場面を替えて紹介します。
場所:附属図書館閲覧室展示ケース
期間:2024年7月1日(月)~ 10月30日(水)